風太郎の日記

日々感じたことや、出来事などを書いていきます。

「汚れた魂」 小説最後

10 結末

 結局彼女は風俗の仕事を辞めていなかった。沙央里が電話で僕に教えてきた。

「いい加減にしろ!辞めてないだろ!」
僕はそう言いながら、ジーンズを留めていたベルトを抜くとソファーに座っていた麗子の足に振り下ろした。彼女は叫び声をあげて泣いた。
僕は動揺した。何て事をしてしまったのだろう。その場にしゃがみ込むと、僕も声を出して泣いた。悔し涙なのか、怒りの涙なのか。
「やればいい。その仕事を続ければいい。」

 これが僕に下った天罰だった。
自分のやった事はきちんと罰として帰ってきた。麗子の事だけではない。僕の心もしっかりと死んでしまった。生きていても死んでいる。心が無くなれば人間なんて生きるに値しない。こうして今、マンションの屋上に身を乗り出していても何も感じない。すでに自分で自分を殺してしまった。今更自殺もないだろう。
しかしここから身を投げ出せばあいつは自殺をしたと言われる。でも違う。僕はすでに死んでいるのだ。その苦しみに耐えられない。
「さようなら。」

 僕は身を投げた。