僕は31歳位の時から3年間ほどだったろうか、ドヤに住んでいた。
要するに、身寄りのない人たちからお金を巻き上げる宿である。
1日2千円。
そこには、誰も頼れる人がいなく、病気を持った人たちが暮らしていた。
だけど、仲間はいたし今より楽しかったような気がする。
当時付き合っていた彼女は薬剤師だったけれど、一緒に暮らすことは避けられた。
でも、学会で余った弁当を持ってきてくれたり、何度か食事を奢ってくれたり、服を2着買ってくれたことがあった。
今もお金はないけれども、人と交わることができたことはとてもよかったと思う。
ただプライバシーがほとんどなかったのが難点だったけど……。
でも、同じ宿の人とはなるべく関わらないようにしていた。
人間関係が苦手なんだ。
今住んでいるところはファミリーが多くて孤独や何かを感じることがある。
そう考えると、小屋暮らしっていいかもしれないとも思う。
街の中の孤独より、森の中の孤独の方が孤独感を感じないと思うから。
ソローの本、買ったのにに読んでないな……。
狭小住宅って流行っているけれども、それは贅沢。僕は三畳で頭が天井に付く部屋に住んでいた。
結局ないものねだりだと思う。
やっぱり僕には小さな部屋が似合うんだと思う。